私が愛してやまない万年筆の魅力について語ってみた。

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その流麗な書き味は優美な余韻を指先に残す。ペン先から漏れる独特な摩擦音が文筆意欲をかきたて、洗練されたデザインは見る者に眼福をあずける。一度それに魅せられたら手放すのは容易ではない。

書くだけならボールペンや鉛筆でも事足りる。しかし人は、高価で手入れが必要にも関わらず、あえてそれを求め、好んで使う。それほど人を魅了してやまない一本のペンー万年筆。今回は、世界中で愛されている万年筆について語りたいと思う。


私には、7年近く愛用している万年筆がある。ウォーターマンのエキスパートだ。
実はこのウォーターマン、万年筆の歴史を語る上で欠かすことができない。万年筆が始めて世に出したのが、ウォーターマンの創立者、ルイス・エドソン・ウォーターマンだからだ。

ウォーターマンは、ニューヨークで保険の外交員をしていた。
ある日ウォーターマンは、契約チャンスを逃すアクシデントに見舞われる。ペンからインクが漏れ、契約書にシミをつくってしまい契約の機会を逃す。さらに不幸は続き、ライバル会社に契約を奪われる。この苦い経験を機に、ウォーターマンは万年筆の開発に挑むことになる。そして1883年、万年筆を世に送り出した。1983年でちょうど100年目となる。私が産まれたのもこの年だ。初めて買った万年筆もウォーターマンだったこともあり、勝手に縁を感じ、それからずっと愛用している。

万年筆はペンとしての歴史が意外にも浅い。にも関わらず人を魅了し続けているのはなぜか。文房具としての利便性? いやそれなら優れているものは他にもある。

万年筆の魅力の一つ、それはデザイン性だ。あるものは華やかに。あるものは秀麗に。あるものは可憐に。各メーカーがこだわりを持ち、デザイン性を追求し世に送り出している。万年筆はもはやただの筆記用具ではない。切磋琢磨し、つくりあげられてきた、使う宝飾品である。そして何より目を奪われるのがペン先の装飾である。あの小さなペン先に、各社のこだわりと美意識が反映されている。まるで、中世の貴族が愛用していた剣の様だ。男心をくすぐられずにはいられない。

万年筆で最も大切なのは、何と言っても書き味。その書き味を決めるのは、ペン先の形とその硬さだ。ペン先の形は何種類もあり、メーカーによって異なる。ペン先の硬さは、筆圧に応じて選ぶ。筆圧の強い人は硬いペン先がいいだろう。筆圧の弱い人は軟らかいペン先がいいだろう。自分の書き癖とペン先具合が一致すれば、まるで自分の指と万年筆が踊るように紙の上を走る。

万年筆の命であるペン先は、持ち主と共にその形を変えていく。何万字、何十万字と書き続けているうちに馴染んでゆき、自分好みの書き味へと変わる。万年筆の愛好家は皆それを知っている。書くことは育てることなのだと。自分が所有した時にはまっさらだったペン先が、自分好みに変わるのは、何とも言えない快感がある。まるで、初心(うぶ)な女性を自分好みに育てていくような…。おっと、筆が滑った。
ただ書き味や装飾が美しいだけでは、人をここまで魅了させられなかっただろう。育てることで生まれる愛しむ心が万年筆を離せずにいるのだ。

一本の万年筆。そのペン先からにじみ出るのは、インクと持ち主の熱い想い。紙に綴られる文字には魂が宿る。手に伝わる感触、紙と磨れる音、映し出される文字。そのどれもが心地よく、一度走らせた指とペンは踊ることを止めない。

手放せないわけだ。書くほどに美しく、そして自分の身体の一部となっていくのだから。あなたも自分の最愛のパートナーを見つけ、一緒に踊ってみてはどうだろうか。

 

 

万年筆の紹介

ペリカン 万年筆 F 細字 緑縞 スーベレーン M400 正規輸入品

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万年筆の最高峰、モンブラン。言う事なし。