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ウィスキーが持つ5つの魅力について語ってみた。

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世の中には数多くの酒がある。日本酒、焼酎、ビール、ワイン、カクテル、ウィスキー。その中で私が今最もハマっているのがウィスキーだ。

今まで日本酒やワインにハマったこともあった。それぞれの持つ美味しさに気づいたからだ。だが、ウィスキーは美味しいだけでハマったわけではない。ほかの酒にはない、ウィスキーだけが持つ合理的な魅力に気づいたからだ。今回は、そんな合理的な魅力について語りたいと思う。

 

 

ウィスキーが持つ5つの合理的な魅力

ウィスキーには5つの合理的な魅力がある。

  1. 比較的安価で買える
  2. 比較的長く保存可能
  3. 部屋がお洒落になる
  4. 全種類を制覇できる
  5. 酒選びを間違えない

 

 

1.比較的安価に買える

ウィスキーは、750ml(12年)であれば、2,000~3,000円程度で購入できる。
「日本酒やワインもそれぐらいの値段で買える」と突っ込みがあるかもしれないが、ウィスキーは他の酒とは度数が異なるのだ。ウィスキーに含まれるアルコールは40度以上ある。他の酒と比べて3倍以上だ。つまり、同じ750mlでも、お酒の減るペースは3分の1になる。その分長く楽しめる、というわけだ。

「でも、価格の安い酒って、美味しくないんじゃないの。ワインや日本酒だって、価格の高いほうが美味しいし」。確かに、ワインや日本酒は高いほうが美味しい。
ワインで言えば、1級の畑から造られたワインは絶品だ。日本酒で言えば、純米より、純米吟醸や純米大吟醸のほうが美味しい(そうと言い切れない酒もたまにあるが、全般的に価格と味は比例する)。

だが、ウィスキーはそうではない。「価格が高い=美味しい」とはならない。
ウィスキーは熟成させた年数に応じて価格が変わってくる。12年より17年、17年より30年、と年数が上がるにつれ価格も高くなる。だが、だからといって、年数が高いほうが美味しいかというと、そうとは言えないのだ。

私が言っても説得力がないので、ここは、オシャンティー作家で有名な、村上春樹氏の著書「もし僕らの言葉がウィスキーであったなら」の一文を紹介しよう。

たしかにラフロイグには、まぎれもないラフロイグの味がした。10年ものには10年ものの頑固さがあり、15年ものには15年ものの頑固な味があった。(中略)どっちも捨てがたく素敵だ。そのときどきの気持ちで好みがわかれるだけだ。「どっちがいいとは言えない。どちらもうまい。それぞれにテイストの性格palpabeだ(はっきり触知できる)」と僕は正直に言った。イアンはそこで初めてにっこりと笑った。そして頷いた。「そうなんだ。頭であれこれと考えちゃいけない。能書きはいらない。値段も関係ない。多くの人は年数の多いシングル・モルトはうまいと思いがちだ。でもそんなことはない。年月が得る物もあり、年月が失うものもある。それはただの個性の違いに過ぎない」

もし僕らのことばがウィスキーであったなら (新潮文庫)

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ウィスキーは、年数が上がるほど角が取れ丸くなる。好みの問題だが、銘柄によっては角があったほうが良いと思うものもある。
たとえば私の場合、響12年は好きだが17年はそれほど好きではない。響はただでさえ甘口のウィスキーのため、丸みが増してくると甘過ぎてすぐに飽きてしまうのだ。
熟成年数が上がれば、足されるものもあれば引かれるものもある。ウィスキーの個性が変わる。その個性と自分の舌が合うかどうかの問題なのだ。ウィスキーの場合、価格と美味しさは比例しない。1万円以上するウィスキーより2,000円のウィスキーのほうが美味しいということは、そう珍しくないのだ。それがウィスキーの魅力であり、面白さでもある。

 

 

2.比較的長く保存可能

ウィスキーは、保存に頭を悩ます必要がない。
ワインや日本酒は、クーラーボックスなどに入れておかなければ、日に日に劣化する。封を開ければ、さらに劣化は早くなる。
私も、ワインや日本酒は、空けたら2,3日の内に飲むようにしている。なんだか、劣化現象に少し急かされているような心持ちになる。だが、ウィスキーにはそれがない。アルコール度数が高いため、保存が利くからだ。
クーラーボックスに入れる必要もなく、半年~1年は持つ。これはありがたい。お陰で、いくつものウィスキーの蓋を同時に開けることができ、1日にいくつものウィスキーを楽しむことができる。気楽に保存ができるのは、ウィスキーと焼酎だけだ。

 

 

3.部屋がお洒落になる

1と2の理由から、ウィスキーは何本もストックができる。 
気がつくと、いつの間にか何本ものウィスキーボトルが並んでいる。私の家では10本のボトルが置いてある。これが意外にもオシャンティーで、部屋のインテリアの一つとなっている。
ウィスキー以外のお酒だと、大抵は同じ形状の瓶となっており、ラベルデザインが違う程度だ。それらとは異なり、ウィスキーはボトルの形がそれぞれ異なる。これが、オシャンティーさを演出している。ウィスキーが並んでいるのを恍惚と眺めるのもいい気分だ。 

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4.全種類を制覇できる

日本で売られているウィスキーの種類は、ざっと500ほどだろう。市場で手に入るのは200種類ほど。一般のbarでも50種類置いてあったら多いほうだ。
1日1種類ずつbarで飲んでいけば、2ヶ月ほどで制覇できる。これをカクテルでしようとしたなら、そうはいかない。カクテルは3000種類以上あると言われている。
ワインはさらに果てしない。何万種類もある。いや何十万種類あるかもしれない。同じ土地の同じ葡萄でも、年によって味が異なる。毎年新しいワインが出てくる。もはや、一期一会の世界だ。
何か一つのお酒を深く知ろうと思うなら、ウィスキーがいいだろう。
数も限られているため、短期間でその世界を知ることができる。一通り飲んでおけば、barや飲み屋で酒選びに迷うことはない。

 

 

5.酒選びを間違えない

ウィスキーを知ると酒選びに困らなくなる。
カクテルはバーテンダーよって味が異なり、ワインは飲んでみるまで美味しいかどうか分からない。日本酒もそうだ。燗を注文してもお店によって燗の温度感覚が違う。燗は一定の温度を越えると途端に不味くなる(平気で適温を越えて出してくるお店は山のようにある)。

お酒を注文するというのは、行きつけのお店でない限り、意外とリスクがあるものだ。だが、ウィスキーは安全だ。北海道のbarで注文しても、沖縄のbarで注文しても、ボウモア12年は、ボウモア12年だ。寂れたbarだろうが、人気のあるbarだろうが、トマーティン18年は、トマーティン18年だ。知っているウィスキーが置いてあれば失敗することはない。
今や私は、初めて入ったbarやレストランでは、基本ウィスキーから注文するようにしている。何度も足を運ぶようになって、他のお酒を注文する。


以上が、ウィスキーが秘めている合理的な魅力だ。

あなたもウィスキーの世界にどっぷりとハマってみてはどうだろうか。

 

 

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